ポートレートにおすすめのカメラ&機材がわかる動画5選。レンズや100均グッズも
目次
まずはポートレート撮影におすすめのカメラ15選。比較検討して選びたい
カメラ好きにとって、技術を覚えるのと同じくらい大切なのが、カメラやレンズなどの機材です。今回は「ポートレートにおすすめのカメラ&機材がわかる動画5選」と題して、ポートレート撮影の未経験者から中・上級者が見ても参考になる動画5つを取り上げます。
ポートレート向きのカメラやレンズ、破格のストロボ、そして100均グッズまで幅広い観点からピックアップしています。これらをチェックし、ぜひカメラ・機材選びの参考にしてみてください。
まず1つ目は、JIMAさんによるカメラ15選という動画です。
当初は、10本などのキリがいい数字にしようと思っていたJIMAさんですが、ピックアップしていくうちに15本になってしまったとのこと。
ブランドの偏りがないようにと各メーカー毎2〜3台ずつ選んでいます。選択基準は「コスパが高いこと」で、次いで設定や機能を優先しています。ちなみに発表順はランキングではないので、最後までチェックしてみてください。
<1>Nikon Z-6
Nikon初のフルサイズ・ミラーレスカメラ。記録媒体がXQDメモリーカードというのが若干のマイナスポイントではあるものの、それを除けばいうことなし。
<2>SONY α7 III
ミラーレスカメラの新時代を切り開いた革命的なカメラ。瞳AF(オートフォーカス)もあり、クオリティが高い。発売当時は純正レンズのバリエーションに不安があったが、今はかなり揃っているため、何も問題はない。
<3>Canon EOS R
バリアングル液晶がいい。Canon初のフルサイズ・ミラーレスカメラであり、十分評価できる性能。CANON EOS RPを小さくした感じで、フルサイズ・ミラーレスで重量500gを切ったのは衝撃的だった。
<4>SIGMA fp
世界最小、最軽量を謳い、ボディだけでわずか370g。Lマウントでレンズも多く揃っている。撮影スタイルを考えるうえで、パラダイムシフトを意識したメーカーの強いメッセージ性を示したモデル。
<5>Nikon Z 50
ここからはセンサーサイズがフルサイズよりも1段階下がり、APS-Cのミラーレスカメラ。Z 50は、Nikon初のAPS-Cのミラーレスカメラ。Nikon Z 6は顔認証で、途中からファームウェアで瞳AFが搭載されたが、Z 50は最初から瞳AFが付いており、自撮りもしやすい。手ブレ補正機能は付いていないが、使うにはストレスがないカメラという印象。
<6>SONY α6400
α7の機能を詰め込んだ印象で、APS-Cでここまでできるのか、というのが正直な感想。約10万円で購入でき、単焦点レンズを付けられ、センサーサイズ以外は何も問題はない。高性能ぶりに衝撃を受け、常に持ち歩きたい1台に仕上がっている。Nikon Z 50が発売され、多少はインパクトは薄れたが、当時のそれは非常に大きかった。
<7>Canon EOS Kiss M
ターゲットがファミリー層と思われる。家族の成長を撮影するのが目的とされ、携帯性が重視されている。
<8>Canon EOS M6 Mark2
小型で携帯性に優れている印象。EOS R、RPが出て、同機が発売され、APS-Cのラインナップが固まりつつある。SONYに対抗している姿勢を感じる。
<9>Nikon D750
ここからは一眼レフのフルサイズ。一眼レフは重さの問題があるため、ポートレート向きという観点ではやはり選択肢は少なくなってしまう。D750は、フルサイズとしては小型なモデル。チルト式液晶、デュアルスロット、ISOを上げてもノイズに強いのが特徴。全体的にどんなものも撮影できるオールマイティなカメラ。
<10>Canon EOS 6D Mark II
フルサイズのレフ機のエントリーモデルで、バリアングル液晶が付いて、軽量化されている。Canonはチルト液晶ではなく、バリアングル液晶が主で、ボディの堅牢性が魅力。
<11>FUJIFILM X-T3
“ザ・カメラ”というルックスがいい。APS-Cだが、必要な機能を揃えている優等生のようなカメラ。
<12>Panasonic LUMIX DC-G9
ルミックスの本命という印象。手ぶれ補正、ローパスフィルターレス機能があるため、動画撮影にも向いている。
<13>SONY RX100M7
高いOS性能、4K撮影が可能な小型機。静止画も撮れるが、Vlogの方が効果を発揮すると思われる。
<14>Nikon D500
ここからはAPS-Cの一眼レフ機。発売当初、D750から本気で乗り換えようと思った1台。当時は野鳥を撮っていたので連射速度が重要だった。レンズを変えることでズーム撮影が可能で、連射性能も高い。操作性も完璧。
<15>Canon EOS 90D
バリアングル液晶、瞳AF、4K動画も撮影可能。EOS 70D、80Dの後継機にあたり、Canon製品のなかでは非常におすすめ。
<まとめ>
機材選びよりも大切なものがあり、それは「誰が」「何を」「何のために」「どういうふうに撮影」するのかをハッキリさせること。写真に意味を持たせることが大事であり、見た方がどう受け取るかが大切です。見る側がどういったメッセージを受け取るか、といったことも含めて作品となります。機材ばかりにこだわるのではなく、どちらかといえば、技術を磨き、カメラに撮らされるのではなく、こういう写真を撮りたいからこの機材を使っているという意志を持つことが重要。
商業カメラマンとしての観点では、ポートレートで重要なことは、コミュニーケーションが8割です。クライアントの要望を理解し、さらなるベネフィットを上乗せし、サービスを提供することが大事なので、やはりコミュニーケーションが根幹となります。残り2割は技術や機材でカバーでき、それが昔は逆でした。今は機材は2割で、8割がコミュニーケーション。
機材を選ぶコツは用途と予算で軽く絞り込み、スペックを見てからマッチしたものを選ぶこと。自身が楽しくなるカメラを選んでほしいとのことです。
忖度なしのコメントでぶった斬るイルコさん。ベスト3のカメラとは一体?
2017年から始まり、毎年行っているという「今年のベストカメラ」。“光の魔術師”イルコさんはポートレートを主に撮影しているため、当然おすすめのカメラもポートレートにも向いているものばかり。比較的安価なものもあり、ライトユーザーの方にも参考になります。
まずはノミネート製品は5台ピックアップし、その後ベスト3位を順に発表していきます。
<1>FUJIFILM GFX 100S
1億画素で撮影できるカメラが非常にコンパクトになった。すでに使っている人も多いかもしれないが、個人的には中判を選ぶメリットはあまりない。すごいカメラだとは思うが、しばらく使うことはない。
<2>SONY ZV-E10
安価でオシャレ。こちらはVlogカメラというイメージ。センサーはAPS-Cで、価格は8〜9万円。あまり予算はないけど、いろいろなもの撮影したいという人には最適。AF性能も高いと思う。
<3>Nikon Z fc
オシャレな外見で、色もいろいろと選べる。もし、Nikonユーザーだったら自分も買っていたはず。Nikon製品については、シャッターを押してから液晶へのレビューが遅くてイラッとすることがあった。
<4>SONY α1
SONYのフラッグシップモデル。ただ、個人的にはシャッター音を聞いて、これはありえないと思った。現状、SONY製品ではα7R IVから変える理由はない。α1のMark2のシャッター音がよければ検討するかもしれない。
<5>SIGMA fp L
ストロボが使えないなどの欠点はあるが、色合いは非常にいい。ピクチャープロファイル性能が高くて、色味を見るためだけに使うことがある。
以上がノミネート製品でした。以下がベスト3となり、順に発表します。
<3位>SONY α7R IV
まだ使い始めたばかりだが、感動したポイントがいくつかある。カメラ内部のセンサーが閉じるため、レンズ交換を安全に行える。また、フルHDDで撮影でき、露出補正ダイヤルがなくなるなど、動画撮影にも適している。
<2位>Canon EOS R3
高い機能性において満足している。AF機能が高く、多少暗いところでも問題はない。とにかく頑丈だが、いくつかの欠点がある。ホットシュー部分に不安があり、シャッター音が好きではない。液晶が400万画素あるはずだが、表示される肌色の色味がよくない。液晶以外はすべて素晴らしい。
<1位>Nikon Z 9
細部において非常によい。ホットシューがしっかりと守られ、フラッグシップモデルらしい仕様となっている。Z 9の液晶は縦横に動き、バッテリーはUSB-Cでの充電が可能で、2021年のベストカメラだと思う。使っていて非常に気持ちのいいカメラ。
“カメラ機材の沼”の大本命といえばレンズ。何がポートレートに向いている?
続いては“カメラ機材の沼”の大本命・レンズです。選んだのは、カメラ系レビュアーとして数多くの動画を公開しているUZUMAXさん。
レンズはあまりにも種類があるため、今回はAPS-Cなどは対象外、フルサイズのミラーレスボディ向けレンズという基準で選択しています。
まず、そもそも「ポートレートとは?」という説明から始まり、かっこよく撮るには焦点距離とF値の設定が重要だと解説。レンズは50mm〜130mmが一般的とされ、85mm、50mm、24mmのそれぞれの作例を紹介しながら、ポートレートに適するレンズには歪みが少ないことが大事であると語ります。「広角だと被写体だけじゃなく、背景も写ってしまい、主題がズレてしまいます。ただ、望遠ズームレンズでのポートレート撮影もいいですし、200mmまではいけると思います」とUZUMAXさん。
続いて、F値にも言及。F2.8からF8までの作例でボケ感の違いを説明し、UZUMAXさんは「数値を下げすぎても違和感のある写真となってしまいます。ただ、写真の表現が広がるという意味では、低いF値というのはカメラ好きからは好まれている」とコメント。それでは、UZUMAXさんがおすすめするポートレート撮影と相性のいいレンズを紹介していきます。
<1>SONY FE 100mm F2.8 STF GM OSS
STF(Smooth Trans Focus)機能が魅力的。公式サイトの説明によれば、「柔らかで独特なボケ描写が、ピントの合った被写体を鮮明に際立たせ、映像に自然な立体感をもたらします」とあり、UZUMAXさんも絶賛。
<2>SONY FE 50mm F1.2 GM
非常に高い検査基準を経てリリースされるSONYの最上位レンズ・G Master(GM)シリーズ。若干の値段の高さはありつつも、非常に描写性能が高く、いざ使ってみると感動するレベルとのこと。SONYのレンズについては、GMシリーズ以外でも非常に品質が高く、リーズナブルなラインナップが揃っているという印象。
続いてはCanon。50mmと85mmのレンズが多く、全体的に高額な価格帯ばかり。UZUMAXさんは安くて使い勝手がいい50mm、F1.8のレンズを使っているそう。
<3>Canon RF85mm F1.2 L USM DS
価格は45万円超え。DSコーティングという特殊な加工を施し、ボケの輪郭を滑らかにしてくれるという効果がある。UZUMAXさんは「RFレンズで本気でポートレート撮影をやるなら欲しいレンズではないでしょうか。まぁなかなか買えないけど」とコメント。
<4>NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
実際に使ったこともあり、非常にキレイに撮影ができた。描写性能は感動するレベル。SONYのGMレンズもいいが、それとは少し違うNikonのレンズの良さがあり、非常にいいレンズ。
Panasonicは50mmが2本と85mmが1本とまだラインナップが少ないが、初期に比べるとよくなった印象。
TAMRONやSIGMAもレンズを出しているが、TAMRONは単焦点でフルサイズミラーレス用が現状ない。SIGMAは4本あり、魅力はなんといっても価格帯。純正に比べれば、同じ焦点距離で同等性能のレンズが安価で購入できる。
<まとめ>
Canonのレンズは非常に高いという印象で、SONYは価格は抑えめでラインナップが豊富。こうした観点からも「現在、SONYが多くのユーザーを獲得できているのかもしれない」とのこと。UZUMAXさんは「今回挙げたレンズのほとんどが高級品で、1本でも所有できたら幸せです。20万円以下で手に入るものも揃っていますので、そうした1本から始めるのもいいかもしれません」と締め括っています。
ポートレートで欠かせないストロボ。2,400円で購入した製品の実力とは?
続けて、ポートレート撮影では非常に重要な機材ともいえるストロボです。しかし、大手メーカー純正のストロボは比較的高額。ライティングに慣れていない人は、まずはストロボ自体を理解するという観点から安価なものをチョイスしてみるのもいいかもしれません。
そんな思いを叶えてくれている動画があります。沖縄で活躍しているサンセットスタジオTVさんによる「[実践レビュー] amazonの超激安ストロボでポートレート!コスパ抜群!」です。
Amazon Bacisにて、2,400円で購入したストロボDF500の実践編。実際に使ってみてどうなのか?ということを検証するため、室内、屋外でポートレート撮影を行ってみます。
まずは屋内でストロボ未使用の場合、使う場合を比較しています。自然光では、ISOが3200まで上がりましたが、ストロボを使用すると一般的な100で撮影することが可能でした。
続けて、オシャレなカフェでストロボの“あり・なし”でいくつかのパターンを撮影。
ストロボ未使用の場合、夕日が沈む時間帯の光だと、どうしてもキレイな肌感が出ませんが、ストロボを使えば、美しい色味で撮影することができます。また、ストロボを使うと自然な雰囲気は半減してしまいますが、ファッショナブルなイメージを出すことができます。さらにはストロボと自然光とのミックス光の方法なども紹介しています。
サンセットスタジオTVさんは「たったの2,400円でこんなに表現が広がります。ストロボを1本持っていれば絶対に後悔はしません。品質も悪くないし、逆に構造が非常にシンプルなので壊れにくいんじゃないかな? 光の質も悪くないし、十分使うことができます」と語っています。
100均ショップで購入したポートレート用の小道具。驚くべき結果が待っていた
最後はポートレート撮影で使える機材を、100均ショップで購入し、作ってしまおうという企画。注目の写真家であるアーウィン・ウォンさんが、無茶ぶりな企画に応えながらも、しっかりと結果を出しているのが興味深いです。
購入予算は1,000円。オリジナルのレフ板や一見チープなバック紙を作成。見た目にはとてもプロユースには思えないのですが、作例で驚きが待っています。
実際にプロの女性モデルを立ってもらいながらスタジオ撮影を行います。不安しかなかったバック紙も独特のボケを生み出し、幻想的な雰囲気を実現。ウォンさんが具体的にどのように撮影したのか、ストロボの置き方などを図解を交えて詳細に説明しているので、非常に参考になる動画となっています。
光の使い方を少し変えるだけでここまで変わるのか、というのがわかりやすく理解できる内容でした。
以上5つの動画はいかがでしたか? 参考になったでしょうか?
また、別記事では「ポートレート撮影が確実にうまくなるテクニック動画5選。これでビギナーを卒業!」「スマホカメラのポートレート撮影が上達する動画5選。テク、アプリ、レタッチを解説」も紹介しています。